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An another tale of Z

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機動戦士Zガンダム第13話「シャトル発進」 脚本:大野木寛

あらすじ
 ジャブローから脱出したクワトロらはカラバのハヤト・コバヤシの案内でケネディ基地に移動する。エウーゴに救出されたカイはクワトロの正体はシャアだと言い残しカラバから去る。一方、シャイアン基地に軟禁されていたアムロはジャブローから疎開したフラウ母子のカツに臆病者と非難されるのだった。そして、シャトルの脱出を急ぐクワトロらをブランのアッシマーが襲う。

Aパート:軟禁中のアムロ、カラバ基地
Bパート:クワトロのシャア疑惑、アッシマーの攻撃

 冒頭に登場するいつもの悪の軍団ティターンズ、この回でティターンズの創始者がジャミトフであることが明らかになる、が、どのような人物か説明はなく、グリプスがルナ・ツー要塞に移動している様子が示される。

よくわからない国情と市民の生活
 シャイアン基地では召使い付きの豪邸で一見安楽な生活をしているように見えるアムロが実は軟禁状態であることが明らかになる。よく分からないのは地球連邦は統一政府のはずだが、国内移動にもビザや税関が必要という描写、たぶん昔の戦国大名の国のように所々に関所があるのかも知れない。アムロの手回しでフラウは出国のビザを手にする。その際にカツになぜエウーゴに参加しないのかと詰め寄られるが、その辺の動機は良く分からない。そもそもこの作品世界がどうなっているのかも、市民の描写がほとんどないこの作品では良く分からないのである。

カオルのひとこと:地球連邦軍の総司令部があったジャブロー基地が核兵器により爆発するという大事件の直後ですが、前作ヒーローは我関せず、という感じ。ハヤトの妻となったフラウはともかく、豪邸で軟禁されるアムロ、そんなアムロを叱責するカツ、など前作とはかなりかけ離れた言動に、一体空白の7年間に何があったのだろうかと疑問が膨らみます。

 一方レコアとともにエウーゴに救出されたカイは、ハヤトに置き手紙を残して早々に消えてゆく。カイの置き手紙は、これまでナレーターまで含めてシャアと呼んでいたクワトロ大尉が「本当にシャアだった」というものだが、これまでの描写を見てもクワトロがシャアであることについては欠片も疑われていなかったように見える。「地球の緑のために戦う」とか、やけに美化されたシャア像がハヤトによって語られるが、ファーストのシャアはそんな男ではなかった。あくまで認めないクワトロにカミーユの修正拳が飛ぶ。

カオルのひとこと:地上支援部隊カラバの基地に迎え入れられたエウーゴの面々、これから大反省会でも始まるのかと思いきや、話題の中心はクワトロが本当はシャアかどうかということに移る。そんなことは視聴者にはバレバレなのですが、エウーゴにとってはジャブローがもぬけの殻で目的を果たせなかったことなどどうでもいいようです。

分からないことだけが増えて虚しい展開
 視聴率が下がると殉職シーンを入れる刑事ドラマよろしく、カミーユ父母、ライラ、カクリコンに次ぐ五人目の犠牲者はロベルト中尉、やはり前回の予告で死んだことにされているのだから、これはアッサリとアッシマーにやられてしまう。
 この作品では主人公の半径五メートル以外の人命は敵味方問わず軽いので、今週も名も無きエウーゴ兵がブランにシャトルごと吹き飛ばされるのだった。しかし、レコアやアポリーが乗っているシャトルはいくら攻撃を受けても無傷というのはいつものご都合主義的作劇で、うんざりするが、特に感慨もない。

 たぶん、この回で制作者がいちばん言いたかったことは、ラストの「(エウーゴの作戦で)世界は地球連邦軍がかつての正規軍ではなく、二つに分かれて暴走を始めたことを知ったのだった」という文句である。これで分かりにくかった作品世界が少しは分かるようになったということだが、そう思っているのは制作者だけだろう。
(レビュー:小林昭人)

カオルのひとこと:結果はともかく予定通りにジャブロー侵攻作戦を実行したエウーゴは、とっとと宇宙に戻るべく、シャトル2機を仕立ててレコア以下のメンバーを打ち上げようと必死です。そこへ襲いかかるブラン・ブルタークのアッシマー。カミーユとクワトロの奮戦も虚しく、1機はあえなく爆発、辛うじて1機は宇宙へ飛び立ちます。終わってみればなんということはない、笑えないドタバタ劇に付き合わされただけ、という印象。ナレーションによれば「この作戦によって世界は、改めて地球連邦軍が、かっての正規軍とは異なり、二つの勢力によって抗争を開始したことを知った」ということですが、二つの勢力の抗争ってそもそも何だろう? ここまでのティターンズは奪われたガンダムを追いかけてただけにしか見えませんでしたが、謎は深まるばかりです。

評点
★★ シャアの正体がバレたもののパッとしない話(小林)
★★ エウーゴもティターンズも一体何がしたかったのか(飛田)


関連レビュー「ZZ第13話 妹よ!」脚本:遠藤明吾

あらすじ
 前話でさらわれたジュドーの妹リィナを助けるため暴れるジュドー、戦艦アーガマはようやく補給艦ラビアンローズに到着し、改装と新しいモビルスーツの補充を受ける。一方、戦艦エンドラではグレミーがリィナにマナー教育を施していた。そしてキャラが出撃し、ダブルゼータに秘密兵器「蜘蛛の巣爆弾」を投げつける。

Aパート:ラビアンローズ到着、ジュドー監禁
Bパート:ジュドー脱走、リィナ人質作戦

コメント
 ほぼ全編妹を取り戻すため画策するジュドーとエンドラ側にいるリィナの回だけれども、ここでアーガマにマークIIが補充されたことが明らかになる。前の戦いの機体を修理したのか新造したのか明らかでないが、とりあえずこれにはエルが乗り込む。結構美人で活発でジュドー絡みのシーンも多いため、これがヒロインかと錯覚するが、実はダブルゼータの真のヒロインはもっとずっと後に出てくるのだった。妹をさらわれたといっても相手があのエンドラでは虐待などされているはずはなく、エマリーの登場や、前回までは単なる脇役と思われていたグレミーが意外と地位が高いらしいなどが分かるが、実は戦艦アーガマはこの回までゼータの最終話から無補給無修理なのだった。シロッコの最期から日数にして10日くらいだと思うが、ずいぶん雰囲気が変わったものである。(レビュー:小林昭人)

評点
★★★★  ドタバタ劇だが面白く見られる。


関連レビュー「ガンダムAGE第13話 宇宙要塞アンバット」脚本:兵頭一歩

あらすじ
 見つけたUE要塞に侵攻するディーバ軍、新兵器フォトンブラスター砲でUE軍と対決する。

Aパート:フォトンブラスター登場、ディーバ軍出動
Bパート: ジェノアスにやられるUE、アンバット壊滅

コメント
 大作戦を始める戦艦ディーバに女性用宇宙服がないことが発覚、コロニーに救命ボートがなかったりするこの世界、勝てる見込みもよく分からないままフリット編最終決戦が始まる。しかし宇宙服くらい男女で作り分けろよ、敵の巨大戦艦を前に戦艦ディーバは変形する。何だ戦艦ホワイトベースか、変形するほど大した形じゃないと思うがな。知らない間にディーバ軍はパワーアップしており、UEなんかどうってことなさそうだ。ディーバ砲(ヤマトの波動砲に酷似)は射程が短いらしく、お義理みたいにだるく適当な戦闘が続く、やっぱこれ作戦に問題があるのでは。マッドーナも加勢し、ついにフォトン砲を撃ったディーバにUE軍は総崩れになる。
 しかし、大作戦間際に艦長が「散っていった多くの命」とか、特攻するラクト(死なない)が「仲間の命を助けるため」とか言っても、それまでがそれまで(死んだのはボヤージくらいだ)だけに唐突感がある。また、これまでと打って変わってジェノアスやザラムエウバがUE機をドンドン倒していくが、これも実はやられてるのはUEのバチモンじゃないかと思えるくらいいきなりで「えーっ!」という感じ、強化とかキャラの成長の場面が全然なかったからだ。「地球種」とか言っているからやっぱこいつらケンタウリ星人なんだろう。なお、あと2話でフリット編は終わるらしい。 (レビュー:小林昭人)

評点
★★  これまでが説明不足なので演出が生きてない。


関連レビュー
「宇宙戦艦ヤマト2199第13話 異次元の狼」
脚本:森田繁

あらすじ(人類滅亡まで317日・潜宙艦攻撃に1日)
 潜宙艦UXー01に襲われたヤマトは小惑星帯に逃げ込む、沖田が倒れ、真田の指揮するヤマトで新見と古代は各々作戦を提案する。

Aパート:ドメル赴任、潜伏するヤマト
Bパート:古代出撃、潜宙艦対ヤマト

コメント
 例によって乗らないダイジェスト話パート5、今回は15話と17話のチャンポンに加え、どこかの潜水艦映画である。潜伏して待つこと4時間、沖田の手術が続く間、新見はエンジンの動力を転用した亜空間ソナーの計画を提案。これに対し、ヤマトの位置が露見することを恐れた古代はシーガルによる対潜作戦を提案する。新見とのやり取りは自称ヲタクの軍事知識の底の浅さが分かる話だが、もう一つ、スタッフが宇宙戦艦ヤマトのコンテクストの一つを読み取っていないことが明らかになる。
 原作や実写版でこういう場合、率先してクルーをまとめ、敵に立ち向かったのは古代であった。だからこそ沖田は古代を艦長代理に指名したのであり、実写版では木村拓哉が起用されたのである。木村はリーダーシップに富み、スタンドプレーではなく、監督の意に沿い、スタッフ全体を盛り上げて引っ張っていくことのできる役者だった。真田や新見にはなくて、沖田や古代、木村拓哉が持っているもの、それはカリスマという資質であり、これある故に木村拓哉と古代進は年齢も見てくれも人柄もだいぶ違うが、木村は古代になり得たのである。設定を大幅に変えた実写版のスタッフは多くを変えつつも、宇宙戦艦ヤマトの物語で変えてはいけないものを良く分かっていた。
 潜水艦映画として苦言すれば、所詮パクリのためヤマト・ガミラス双方に緊張感が欠け、一歩間違ったら撃沈されるといったムードに欠けることがある。こういう映画として見るならば、この作品はB級かそれ以下だろう。それに全編に登場するフラーケンが2199キャラにしてはやけにカッコ良く、全編彼のプロモーションムービーみたいな話である。 (レビュー:小林昭人)

カオルのひとこと:新見と対立して独断専行する古代が、らしさを取り戻した感あり。異次元で活動できる潜宙艦があったのなら、ガミラスは異次元断層で救援してもらえば良かったのに…。

評点
★★ フラーケンと潜宙艦ズ(含むハイニ)のプロモーション以外の話はグダグダ、全然なってない。(小林)
★★★ 敵キャラがイキイキしていたのと、古代ががんばっていたので+1点。(飛田)


関連レビュー
「Gのレコンギスタ第13話 月から来たもの」

あらすじ
 トワサンガ艦隊の攻撃に迎撃を命じるアメリアの長官グシオン、ベルリらも共闘し、アメリア、ガード、アーミィー連合軍が交渉を機にトワサンガ旗艦撃破を狙う。

Aパート:トワサンガ艦隊、連合軍自己紹介
Bパート:クリムの騙し討ち作戦、ドレッド到着

コメント
 相変わらず分かりにくいが、トワサンガのドレッド将軍がザンクトに近づいたため、アメリア軍を中心にキャピタル諸軍は地球連合軍として共同戦線を張ったらしい。ドレッドはアメリアに警告を送るつもりでアメリア艦を撃沈したのだが、撃沈した場所が近すぎたので逆に地球側の態度を硬化させてしまった。それにしても一連の動きを見るに、キャピタルの大佐よりも、いちばんヤバそうな動きをしているのが法王やベルリの母ウィルミットには感じの良い、アメリアの長官グシオンである。正直この男、キャピタルとアメリアの間で何度も出没しているのであまり敵という感じがしないが、どうも策略は交渉中の騙し討ちらしい。が、富野は駆け引きを描くのが苦手で、どうせこれも10秒でビームだろうとザンクトに到着したドレッドを見て思う。どうもスコード教はトワサンガでも信仰されているようである。
 で、問題の交渉の内容、やっぱり最初の5秒でクリムとマスクが殴り合いを演じ、簡単な構図くらいしか分からないような感じであった。それによるとトワサンガはフォトン・バッテリーをキャピタルに引き渡す交易商人で、過去の戦争で荒廃した地球が復興する様子を見守っていたが、地球が大陸間戦争を始めたために警戒したものらしい。クリムはドレッドがアメリアの敵国ゴンドワンを操っていると疑い、ドレッドの狙いはレコンギスタと看破する。が、この構図ではトワサンガの存在はもっと前から分かっていて良さそうなものだが(少なくとも法王とウィルミットは知っていたはず)、その辺の説明は殴り合いのためなかった。
(レビュー:小林昭人)

トワサンガ:ドレッド将軍率いる月の裏側にある軍事国家、元はムーンレイスの始祖ソレル家の開拓した人工衛星で農業コロニーであったが、ソレル家の滅亡と後を継いだレイハントン家により統治される。なお、レイハントンはソレル最後の女王ディアナを継いだ地球の鉱山主の娘キエル・ハイムの家系と思われるが、レイハントン姓を名乗った経緯は明らかでない。ソレル時代の政策により窮乏化したため(人工冬眠やテクノロジーの開発を止めた)人口も減り、月のコロニーも失い、その国力は諸国家中最低の水準にある。が、一時期レイハントン家に仕えていたクンパ大佐の影響でヘルメスの薔薇のテクノロジーに最初に触れた地球圏の国家となり、Gセルフを建造するなど軍事技術の水準は高い。レイハントン家を追って指導者の座についたドレッド将軍により地球再占領の計画(レコンギスタ)を密かに暖め、強力な艦隊を整備してアメリアとキャピタルの前に立ちはだかる。が、実戦経験はほとんどなく、ザンクト・ポルト近郊戦以降の戦いで戦力を失い、最終回付近のアメリア・キャピタル連合軍との戦いでドレッド将軍は戦死し、艦隊もほぼ全滅する。将軍の死後は他に有力な指導者もいなかったことから、運行長官となったベルリとスルガンの地位を継いだアイーダによって占領され、分割統治されたものと思われる。

評点
★★ 交渉シーンは相変わらずの富野クオリティ。


関連レビュー
「コスモウォリアー零第5話 トチロー・不滅のサムライ」

あらすじ
 ハーロックの手掛かりを求めてクルーを惑星ヘビーメルダーに上陸させた戦艦火龍、石倉らクルーはそこで謎の女シルビアーナとハーロックの親友トチローに出会う。

Aパート:惑星ヘビーメルダー、トチロー登場
Bパート:大ステーキ牛の暴走、ハーロック登場

コメント
  この作品を作っている人は多分、松本零士の熱烈なファンなのだろう。この作品が制作された時の松本零士の年齢は63歳、耄碌というにはまだ若いが、アニメ作品を作るには気力体力が必要で、すでに盛りを過ぎた彼には有能な補佐役が必要だろう。で、6話ではトチローが登場し、ガンフロンティアなど松本らしい場所も登場するが、これだけでは色気が足りないと急遽加えられた女盗賊のシルビアーナも含め、何とも古臭く、場合によっては「ヤマト以前」のような絵を見せられる視聴者は閉口することになる。
 この話ではトチローが登場するが、ある意味松本の分身とも言えるこのキャラは難しいキャラだと、筆者は「銀河鉄道物語」のレビュー16話で指摘している。本作のトチローは銀鉄やかつての「わが青春のアルカディア」、「無限軌道SSX」の同じ人物と比べ、何とも言えず下品で見苦しい。過去の作品で見られたこの人物は苦労人で世知に通じているが、「粗にして野だが卑ではない」ひとかどの人物として描くよう、描写には細心の注意が払われていたように見える。が、松本のオリジナルにはこちらの方がむしろ近いのだろう。
 「ルパン三世」をモンキー・パンチの絵でやったら、たぶん、今ほどは有名な作品にならなかったと思うが、原作者の表現を口当たり良く見易く口直しするのもアニメ化における重要な作業である。そういう翻案力を持たない人間が、そもそもアニメなど作るべきではないのだ。作品で自分自身を描くことを安易に肯定してしまったら、それだけで作品は独りよがりのエゴの押し付け、視聴者を踏み台にした自己満足に堕してしまう。
(レビュー:小林昭人)

作品キャラ・用語紹介

海原(機関長)
 石倉同様の古参クルーで機関長を務める。戦艦火龍ではドクターと並ぶ常識人で、除隊しようとしたゼロを殴りつけて制止したこともある。オフの時のゼロの酒飲み相手。序盤でのゼロとの殴り合いと何かとトラブルを起こす石倉の制止役以外、これといった見せ場はないが、機械人間への偏見は他のクルーに比べればかなり少ないと言える。ゼロと同じく機械化人との戦いで妻子を亡くしているが、そのことは表に出さずに寡黙に任務を遂行しており、機械化人との折り合いも良い。クルーの親父さんで、戦艦火龍ではドクターと並ぶ数少ない常識人。

バトライザー
 宇宙戦艦ヤマトに登場するアナライザーのバッタもんの分析ロボットで、ゼロが護衛艦カゲロウの艦長を務めていた時代は艦の副長も務めていた。人間クルーである石倉の上司。アナライザー同様、頭部を反重力装置で切り離して浮遊させることができる。時代のためモデルのセクハラ機能はプログラムから大幅に削除されており、セクハラ行為は磁気嵐で機能変調を来した際にゼロとマリーナの色恋沙汰を乗員に暴露した程度に留まっている。機能も肝心な時にすぐ焦げるため、ロボットとしても余り役に立たない。

ガンフロンティア
 松本作品特有の19世紀アメリカ西部の田舎町風の砂漠の小都市、なぜか宇宙でも自由の気風溢れる男気ある場所という設定だが、内実は無法と暴力が支配する喧嘩沙汰の絶えない場所。シルビアーナが腕を磨き、ハーロックとゼロが酒を酌み交わすが、その住人は酒場でたむろする以外は何をやっているのか分からず、楽しみといえば酒と村八分にした人間をリンチして吊るし首にするしかない荒んだ光景が描かれる。実は若い時代の松本が貪るように見た(正統派でない)マカロニ・ウェスタンの西部劇に出てくる場所で、その制作者はマッカーシーに本土を追われた流れ者の映画人たちであったことから、ヒーロー不在の作風と、テンガロンハットにガンベルトのベタすぎる男たちに大西部の描写のアンバランスは制作者の偏向と、実はこの種映画がハリウッドではなく、西部劇を手本に国外のイタリアやチュニジアで撮影されたことによるものである。ブーム衰退からだいぶ後に本家ハリウッドで「美しい者が勝つ!」という痛いキャッチにいかにもなシャロン・ストーン主演の「クイック&デッド」という映画が作られたが、これは現代化したマカロニ・ウェスタンである。作中のシルビアーナはこの映画のシャロンの影響を受けたキャラと思われる。

参考:映画レビュー「クイック&デッド THE QUICK AND THE DEAD」
シャロン・ストーンが美しい女ガンマンを演じる。若き日のレオナルド・ディカプリオ、ジーン・ハックマンなど豪華キャストのB級映画。 

評点
単なるドタバタ劇、正直、見るに耐えない。


その他のZレビュー
「機動戦士Zガンダム回顧録」 Z第13話レビュー
「パラレルユニヴァース」 Z第13話レビュー


関連リンク
An another tale of Z 第13話紹介
An another tale of Z 第13話「女帝の死」(本編)

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