◇MUDDY WALKERS
■天と地と
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スト−リ−天文十七年(1548年)。時代は戦国、下克上の世。越後の長尾景虎、後の上杉謙信は、兄に天誅を加えるなど冷徹な闘いぶりをみせていた。一方、甲斐の国では大きな野望を胸に武田晴信、後の武田信玄が勢力を拡大していた。戦乱の中で非情に徹することができない景虎は苦悩の末に城を捨て修行僧になる。が、晴信の無礼に遭遇した景虎は武田陣打倒を決意するのだった。 | ||
レビュー 俺様のチョーかっこいい謙信が、信玄の軍勢を蹴散らす様をゴージャスに再現して見せてやるぜー! という角川春樹氏の思いがたっぷりこもった映画。海音寺潮五郎原作となっているが、筋はあってないようなものなので、むしろそんな表記もない方がよかったのではなかろうか。カナダロケをしたらしく、騎馬の軍勢の数は圧倒的だが、なんだか旗指物を立ててぐるぐる走り回っているだけで、あまり戦っている感じがしなかった。映画のキャッチコピーは「赤と黒のエクスタシー」、まるで運動会だ。見せ場の合戦さえそんな感じなのだから、あとは推して知るべし。出演している役者もびっくりするほどゴージャスだが、演技力が求められるほどのストーリーもないうえ、甲冑でほとんど表情も見えなくて誰が出ているのか顔もわからなかった。制作に50億円も費やしたそうだが、う〜む。もったいない! | ||
MUDDY WALKERS◇