◇MUDDY WALKERS
■ミッション THE MISSION
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スト−リ−
1750年。イエズス会の神父ガブリエル(ジェレミー・アイアンズ)はイグアスの滝(現在のブラジル・アルゼンチン・パラグアイの国境に位置する大瀑布)の上を目指して、崖をよじ登っていた。滝の上に、イエズス会の宣教師たちが開拓した教会があるのだ。ガブリエルは、十字架に張り付けにされた状態で滝に流されたある神父に代わって、その伝道開拓地に向かっていた。滝の上にたどりつくと、不意にガブリエルは岩の上に腰掛けて、持って来たオーボエを吹き始めた。するとジャングルの中から、現地人であるグァラニー族の人たちが続々と集まってきた。未開の地に住む彼らは、音楽的な素養を秘めていた。 | ||
レビュー 映画の冒頭、十字架にはりつけにされた宣教師が、イグアスの滝を落ちていく。この映像だけでも一見の価値がある。主人公の一人、ガブリエル神父は滝から落とされた宣教師の後任として、滝の上を目指していく。何のセリフも説明もないが、過酷な自然、過酷な運命に黙々と立ち向かうガブリエルの秘めた情熱、そして使命(ミッション)に心を打たれてしまう。そして、滝の上で奏でるオーボエの音色。圧倒的な映像とエンリオ・モリコーネの美しい音楽が、ぐいぐいと物語の世界へと引き込んでいく。 | ||
MUDDY WALKERS◇