MUDDY WALKERS 

マーヴェリック MAVERICK 

マーヴェリック 1994年 アメリカ 127分

監督リチャード・ドナー
脚本ウィリアム・ゴールドマン

出演
メル・ギブソン
ジョディ・フォスター
ジェームズ・ガーナー
ジェームズ・コバーン
グレアム・グリーン

スト−リ−

 西部開拓時代のアメリカ。天才ギャンブラー、マーヴェリック(メル・ギブソン)は、賞金50万ドルがかかったポーカー大会に出場すべく金策に走っていた。出場するためには、2万5000ドルの参加費が必要なのだ。そんな彼がとある町の賭場で出会った女詐欺師アナベル(ジョディ・フォスター)、駅馬車に乗り合わせた保安官(ジェームズ・ガーナー)とポーカー大会を目指して旅するが、何者かが、マーヴェリック出場阻止の命令を出し、彼の命を付け狙っていた…。マーヴェリックはポーカー大会に出場できるのか? そして賞金50万ドルは誰の手に?!

レビュー

 メル・ギブソンとジョディ・フォスターという豪華な顔合わせでおくるハラハラ、ドキドキ、コメディータッチの西部劇風アドベンチャー映画。天才ギャンブラーの大仕掛けといえば何といっても『スティング』という傑作があるけれど、こちらはさすが主演がメル・ギブソンとあって情勢が二転三転しながらも、イカサマよりもアクションで魅せてくれます。主演の二人はもちろん、保安官役のジェームズ・ガーナー、提督役のジェームズ・コバーン、インディアン酋長のグレアム・グリーンなど大物俳優が肩の力が抜けた演技を繰り広げ、観る方もノリノリの気分になってくる、オトクな一作。オープニングの、マーヴェリックが首吊りの刑に処される(?)いきさつをさかのぼって物語る前半部はアクションや銃撃戦がメイン、なんとか何を逃れてポーカー大会に参加する後半部ではそれぞれの策謀が炸裂、と見どころが多い反面、やや散漫な印象もありますが、いまはやりのジェットコースタームービーとは違うスローな展開と、西部劇らしからぬ(?)ほんわかとした銃撃戦で、実はそれぞれに腹黒いという登場人物が、みんなナイスガイに思えてくるから不思議です。
 あー、もう終わりか、と思うとまだまだ続いたりして、ダレるかオトクかは意見の分かれるところですが、最後のオチがまたトトホな感じでニンマリさせられます。
 特筆すべきは、西部開拓時代をリアルに再現したロケーション。広大な荒野を疾走する駅馬車を上空からのロングショットでとらえたり、大河を下る蒸気外輪船を再現したり。とりわけインディアンの村の美しさが素晴らしく、開拓時代にアメリカ人が追いかけた夢の一端を見た気がしました。

評点 ★★★

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