◇MUDDY WALKERS
■英国王のスピーチ The King's Speech
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スト−リ−吃音症のため演説ができないヨーク公アルバート(コリン・ファース)は大英帝国博覧会の閉会式で父のジョージ5世の代理として演説するが、しどろもどろになってしまい、自身も観客も多いに落胆する。妻エリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)はそんな夫の吃音をなんとかしたいと、言語療法士のライオネル・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)のオフィスを訪れる。ローグはエリザベルの依頼を引き受けるが、それには条件があった。ヨーク公自身がオフィスに来ること、そして治療者と療法士は対等な立場であることを受け入れること。しぶしぶ、ヨーク公はローグのオフィスを訪問するが、彼のタメ口の態度にキレてしまう。しかし、彼自身に危機が迫っていた。王位継承権を持つ兄のエドワード(ガイ・ピアーズ)がアメリカ人の人妻、シンプソン夫人(イヴ・ベスト)と人ならぬ恋に落ち、彼女の離婚が成立したら結婚する、と言い出したのだ。チャーチル(ティモシー・スポール)に、あなたの方が王にふさわしいといわれ、動揺するヨーク公。王になったら、演説しなければならない! 折しも第二次世界大戦前夜、ヨーロッパではヒトラーが旋風を巻き起こしていた…。 | ||
レビュー 吃音症のイギリスの王様が、障害を克服して演説に挑戦する。そういう話だとは聞いていたし、2011年にアカデミー賞作品賞を受賞したことも知っていたが、果たして「それだけの話」の映画って一体?というのが鑑賞前の正直な気持ちだった。そんな、もやっとした気持ちを吹き飛ばすような、ユニークで、人間味にあふれ、そして歴史のドラマを感じさせる良作だった。 | ||
MUDDY WALKERS◇