MUDDY WALKERS 

ジャッジ・ドレッド Judge Dredd

ジャッジ・ドレッド 1995年 アメリカ 96分

監督ダニー・キャノン
脚本
ウィリアム・ウィッシャー
スティーブン・E・デ・スーザ

出演
シルベスター:スタローン
アーマンド・アテンサ
ダイアン・レイン
マックス・フォン・シドー

スト−リ−

 毎分12件もの凶悪犯罪が発生するメガシティ・ワン。そこでは、陪審員、裁判官、刑執行全ての権限を与えられた集団ジャッジが、街の治安を維持していた。 ジャッジの精鋭ドレッド(カール・アーバン)は、新人のアンダーソン(オリヴィア・サールビー)と共にギャングを率いるマーマ(レナ・へディ)が支配する 超高層ビルに乗り込む。だが、マーマはビルを完全封鎖した上に、住民たちにドレッドの殺害命令を下す。絶体絶命という状況下で、ドレッドは7万5,000 人もの敵を相手に戦う決意をする。

レビュー

 原作はイギリスの同名コミックだそうである。漫画が原作だということは、映画のオープニングを見ればよくわかる。わかってほしい、わかってくれ、という製作者の思いがひしひしと伝わってくる。映画化されるくらいだから、人気がある作品なのだろう。けれど、映画を観てなるほど、人気作なんだなと納得できるよ うな魅力が感じられなかった。
 核戦争後の世界とか、繁栄するメガシティとその外側の荒漠たる風景とか、高層都市と宙を飛ぶビークルとか、ヘルメットにアーマー姿の警官とか、なんだか どこかで見たことのあるような光景が繰り広げられるが、そこに漂うのはまぎれもない、B級の香りだ。それはそれで悪くない。なのに、主演がシルベス ター・スタローンにダイアン・レイン。押しも押されもせぬ大スターだ。そこが、間違っていると思う。逮捕した犯罪をその場で裁く「ジャッジ」というエリート集団。その頂点に立つのがドレッド、スタローンだ。なんか、そういう設定がスタローン自身の持つキャラとか魅力といったものと、合っていない。やはり彼 は、下から這い上がっていくキャラをやってこそ、の役者なのではないか。彼と同一のDNAを持つ男が殺人を犯し逮捕され、という筋は悪くはないと思うが、 同一DNAのはずなのに顔も体格も別人なので、なんか全然ハラハラすることなく終わってしまった。本来、これはスタローンの一人二役でやるべき筋だと思う のだが、きっと、二役分のギャラをケチったのだろう。

評点 ★★

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