◇MUDDY WALKERS
■アレクサンドリア Agora
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スト−リ−4世紀のエジプト。巨大な灯台や世界最古の図書館を有した古代都市アレクサンドリアにも、キリスト教改宗の波が押し寄せてきていた。美貌の女性哲学者・天文学者のヒュパティア(レイチェル・ワイズ)は図書館長テオン(マイケル・ロンズデール)の娘で、多くの弟子を教え慕われていた。弟子の一人、オレステス(オスカー・アイザック)は劇場で笛を吹き、彼女に愛を告白するが、ヒュパティアは月経の血のついた布を彼に手渡し、その愛を拒絶した。彼女に仕える奴隷ダオス(マックス・ミンベラ)も思いを寄せる一人だったが、身分違いのため思いを胸に秘めたままでいた。そんなある日、キリスト教徒アンモニウス(アシュラフ・バルフム)がセラピス神を崇拝する科学者たちを挑発し、一発触発状態になる。セラピス神を崇拝する人々はキリスト教徒を攻撃し、それに対してキリスト教徒が集団で報復してきたため、科学者たちは図書館に逃げ込んで籠城する。そんななか、奴隷ダオンは愛するヒュパティアに叱責されことで図書館から脱走し、キリスト教徒となってアンモニウスの下で多神教の信者、そしてユダヤ教徒の迫害活動へと走ってゆく。多くの多神教信者がキリスト教に改宗する中、改宗を拒み続けたヒュパティアは地球と惑星の動きを解明しようと研究に励み、ついに地球の軌道が円ではなく楕円であることを突き止めるが、キリスト教徒のトップ・キュリロス主教の弾圧の魔の手が迫りつつあった…。 | ||
レビュー
幻の大灯台や最古の図書館があった古代都市アレクサンドリアの興亡、そしてそこに生きた美貌の女性天文学者ヒュパティアの活躍と悲劇的な最期を描く歴史大作…と聞けば、歴史好きなら誰しも胸躍るだろう。予備知識なく観たのだが、あのアレクサンドリアが舞台とわかり、またビュパティアという人物がどういう人物なのかわかるにつれ、映画全体への期待感も高まっていった。加えて、アレクサンドリアの風景が見事に再現され、その舞台の持つ歴史のドラマ性を画面から感じると、さらにこれから展開されるドラマティックな物語へ、引き込まれていきたい!と願うものだ。だが、そんな素晴らしい歴史上の人物、舞台、歴史的事実がありながら、全体に盛り上がりに欠けた、平板で淡々とした作品に終始してしまっていて、やや退屈とさえ感じる出来だった。
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MUDDY WALKERS◇