キャプテンハーロック

第19話「女王ラフレシアの罠」

あらすじ
 馬の首星雲に近づいたアルカディア号をマゾーンのセンサーが調べる。42人目の乗組員の正体は女王ラフレシアにも気がかりなものだった。

Aパート:マゾーンの思考センサー、第2海賊島
Bパート:馬の首星雲突入、ラフレシアの影

コメント

  先に破壊された第1海賊島に続き第2海賊島が登場、移動もできる宇宙要塞で、この海賊島と乗組員の中でも正体を知る者の少ない中枢大コンピュータがハーロックの切り札である。が、今回は要塞の内部は登場せず、マキアスの放った遊星に追い回される姿だけが映し出される。
 暗黒星雲である馬頭星雲の背後には散光星雲があり、地球からの距離は1,300光年、どちらも星間ガスの塊(IC434)で、散光星雲は付近にある恒星の影響でガスがプラズマ化したもの、それほど高温でないものは暗黒星雲となる。星形成領域で、およそ5光年の実直径を持つとされるが、ガス星雲としてはそれほど大きいものではない。
 本作では星雲の背後は若い星系が無数に存在する光の領域となっているが、妖星ゴラスのような想像力溢れる絵はともかく、こんなものが近くにあったら人類はとても生きていけない。
 先に殉職した山中とブレーブス号はどうもここまでは来たらしく、山中は遊星を操る科学者マゾーンとアマンのような時間マゾーンの共闘で葬られたが、今回は時間マゾーンは休暇中で、老化も白骨化もしなかったハーロックは遊星とマキアスを始末して策を打ち破る。どうも馬頭星雲は人類とマゾーンを隔てる関所のような場所らしい。
 関所を破られた女王ラフレシアはホログラムでハーロックの前に出現して誰何する。高度な科学力で人類やハーロックの動きは逐一把握しているラフレシアだが、42人目の存在やハーロックの内心については不可解なものを残しているようである。
 パソコンもインターネットもなく、情報処理技術も現代ほど進んでいない70年代では、天文については学者に聞くか図書館に行って調べるより他になく、この作品も星系や星雲、各惑星の位置関係などはかなり大ざっぱである。リメイクの際には直したい部分ではあるが、その現代の知見も恒星の距離などは年ごとに変わるのが実情で、ステディに最新の知見を踏まえつつ、ある程度想像力を容れる余地を残しておくことは、SF作家の素質を測る試金石である。

評点
★★★ アルカディア号名物、ハーロックとラフレシアの掛け合いの最初はここから。



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