キャプテンハーロック

第6話「幻のマゾーン」

あらすじ
 乗組員を休養させるため、ハーロックは艦を第一海賊島に寄港させる。食糧不足に備えるために奪ってきた食糧を備蓄していたというハーロックに台羽は驚くが、すでにマゾーンの手は海賊島にも伸びていた。

Aパート:台羽の適性テスト、第一海賊島
Bパート:ミーメとの出会い、女王ラフレシア

コメント

 ノイローゼから立ち直った台羽をハーロックは飛行テストに連れ出す。マゾーン戦闘艇を撃墜した台場は船にペイントされた地球の占星術に似たマークに気づく。マゾーンと人類との関わりは想像していたよりもずっと長いのかもしれない。自室でまゆに手紙を書いたハーロックは乗組員の休養のため船を第一海賊島に寄港させる。そこは人工の海と浜辺のある楽園のような場所だった。が、ハーロックはそこにマゾーンの気配を感じる。
 ミーメの昔話で彼女の星ジュラ星の滅亡とハーロックとの出会いが語られる。ジュラ星の最期は住民同士の核戦争のあげく、異常繁殖した植物に住民が飲み込まれる悲惨なものだった。
 侵略者マゾーンも侵略する際に植物を操って住民を滅ぼすのは文明の痕跡を消すことのほか、光合成による大気の再生と環境浄化のためである。おそらく地球も同様の手口で侵略するつもりだったが、それはハーロックによって阻止された。もし彼が敗れたら、地球の浄化はマゾーンによって達成されていたかもしれない。
 休養している彼らの前にマゾーンの女王ラフレシアが姿を現す。第一海賊島は破壊され、備蓄していた食糧も宇宙の塵となったが、断固として人類を潰す意思のマゾーンにとっては、ハーロックよりこちらの方が目的だったかもしれない。ラフレシアの出現にハーロックは「恐ろしい相手」と思わずつぶやいたが、それは無能な地球政府の首相と異なり、地球人類の生命線を断つ作戦に女王自らが関わっていたことへの戦慄だっただろう。

評点
★★★ ラフレシアは存在感あるが、ハーロックたちの目的については掘り下げて欲しい話。



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