キャプテンハーロック

第4話「自由の旗の下に!」

あらすじ
 アルカディア号を下船した台羽はハーロックからメダルを渡される。ペナントの文字を解読したクスコ教授が殺され、反逆罪で逮捕された台羽は逃亡してアルカディア号を呼ぶ。

Aパート:戦いの意味、第二の故郷
Bパート:クスコ教授の死、自由の旗の誓い

コメント

 怠惰でぐうたらな地球だが、異端者にとっては住みにくい社会である。アルカディア号から下船する所を切田に目撃された台場は捕らえられ、反逆罪で禁錮20年の刑を受ける。台羽博士に続き、ペナントの文字を解読したクスコ教授も凶弾に倒れたが、教授の死は首相や切田にとっては「つまらないこと」であった。
 投獄された台羽は地球政府の無責任によって殺された母を思い出す。科学者だった台羽の母は海王星の事故で帰らぬ人となっていたのだ。「死人に口なし」、事故の責任を押し付けられた母親の不名誉と、マゾーンに殺された父を思い、彼は脱走してアルカディア号に乗り組むことを決意する。
 「僕の旗は、この旗ではない!」連邦政府の旗を焼き捨て、政府を見限った台場をハーロックと39人の仲間は暖かく迎える。同志の誓いをし、アルカディア号に乗り込んだ彼は腐敗堕落した人類に代わって地球を守るため、マゾーンとの戦いを決意する。
 こうしてアルカディア号に乗り組んだ台羽だが、それまでの彼の人生がどんなものだったかは興味深い。学究的な父母を持つ彼は地球では善良な学生であり市民だっただろう。ハーロックと関わり、自分でも意図しないまま異端のレッテルを貼られ、反逆者として地球から追放された彼だが、実は腐敗した社会では、こういったことは誰にでも起こりうる。
 ここで台羽を受け容れたハーロックは「自分の胸にあるもののためにだけ戦え」と言い、打倒地球政府ともマゾーン討伐とも言っていない。結果としてマゾーンと戦い、地球を守っているアルカディア号だが、それが彼らの目的ではない。

評点
★★★★ これを他人事と思っているとえらいことになる。



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