キャプテンハーロック

第2話「未知からのメッセージ」

あらすじ
 輸送船団が襲われ、ハーロックを疑う切田はまゆを脅迫して手紙を書かせる。地球に接近する謎の球体にハーロックは主砲パルサーカノンによる迎撃を命じる。主砲を跳ね返したペナントは轟音とともに連邦首都の中心部に着弾する。

Aパート:マゾーンとの戦闘、舎監の制裁
Bパート:ハーロック対首相、ペナント着弾

コメント

 輸送船団が謎の宇宙艇に襲われ、ハーロックの仕業を怪しんだ切田長官は首都近くのミッション系の学校(聖ジョパンナ学園)に寄宿しているハーロックの被保護者、大山まゆに呼び出しの手紙を書かせる。手紙がハーロックの処刑に繋がることを察知したまゆは手紙を拒否するが、拒んだ彼女は舎監に制裁される。夜も昼も近くの谷間から水を汲んで床磨きをさせられる様子は幼児虐待にしか見えないが、水汲みの途中で野犬に襲われた彼女をハーロックが救う。
 第一話から登場している連邦首相は怠惰な人物で、ペナントの接近を告げる台羽博士の言葉にも耳を貸さないが、彼に仕える長官切田は勤勉な人物で、腐敗した社会でも人材が必要なことが分かる。裏も表も知る人物だが、その良心は社会の健全さには向けられていない。まゆから奪ったオカリナを学舎の屋上の十字架(高さ30メートルはある)に放り上げて引っ掛けるほどの異様な臂力(ひりょく)の持ち主だが、オリンピック級の身体能力も腐敗した体制を支える以外には何の役にも立っていない。
 全ての人々が無力で、流れを変えうる人間はいない。人類最強の戦艦アルカディア号の主砲はペナントに跳ね返され、いきり立つ切田も部下はハーロックを見れば逃げ出すような腰抜けばかりである。首相は享楽に溺れており、自ら滅びを望んでいるかのような人類を征服することは、ペナントを命中させて地球にその一歩を記した侵略者たちにとっては、赤子の手を捻るように容易いことに違いない。

評点
★★★ まゆイジメの場面は「おしん」の影響か?。



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