◇MUDDY WALKERS
機甲艦隊ダイラガーXV(1982) 各話レビュー | ||||||||
■第36話「決死の海中合体」 | ||||||||
| ||||||||
■あらすじ | ||||||||
ローチャーらの行動が探査活動の停滞をもたらすことを恐れたサークはテレスに司令官就任を強く勧める。攻撃艦隊の司令官に就任したテレスはローチャーに地球との和平交渉開始を命じる。 | ||||||||
■見どころ | ||||||||
副官サークの励ましでようやく攻撃艦隊の指揮権を受諾したテレス。カポネーロの策略に乗ってやったことになるが、司令官に就任した彼は早速ローチャーたちを呼び集める。 テレス 「本日ただいまより、諸君は私の指揮の下で行動してもらうことになった。」 いつもの人を喰ったローチャー式受け答えである。確かに地球軍の阻止も重要な任務だ。しかし、テレスもここまでは予期していたようだ。 テレス 「確かにローチャー、君の言うことももっともだ。だが今は、何より可住惑星を発見することが先決だ。そのためには彼らと休戦協定を結ぶ必要がある。」 第1ラウンドはテレスの勝利、位討ち作戦で柄でもない平和の使者に仕立て上げられたローチャーは廊下で仲間たちに憤慨する。「この期に及んで何が休戦交渉なものか」、考えがあると言い、ローチャーは艦隊を進発させる。
伊勢 「早速ですが、まず最初にお伺いしたい。なぜこの期に及んで休戦を申し出られたのですか?」 今週の言葉は伊勢艦長、36話まで見てきた筆者としては伊勢のこの論法はドレイクと同じと気づくことになる。言うべきことはキッパリと言い非理を明らかにする。口先だけではなく実行、形だけの合意ではなく信頼が必要なのだ。不まじめな態度で伊勢の非難を聞いていたローチャーだが、そのうち馬鹿まじめなこの艦長が、真面目すぎるゆえにハッタリの通じない手強い交渉相手と気づくことになる。 伊勢 「しかし、、今のあなたの説明だけでは、我々の上層部は決してあなた方の休戦の申し出を受諾することはないでしょう。ローチャー隊長、我々があなた方の申し出を納得するに足る説明をしていただきたい。」 伊勢が口先で丸め込める相手でないことに気づいたローチャーは申し合わせ通り右手を上げる。「これが我がガルベストンの休戦協定だ!」、バトルアタッカーが出現し、元より破談させるつもりだった休戦交渉は決裂に終わる。バトルアタッカーに追い回された伊勢はラガーマシンの助けで辛くも母艦に脱出する。空からはローチャー艦隊が出現し、そのまま地球艦隊との交戦に入る。海中で潜水艦隊に追い詰められたキーツを助けるため、海に飛び込んだ各ラガーマシンは海中でダイラガーに合体して応戦する。
| ||||||||
■キャラクター紹介 | ||||||||
リックラガーチーム、キリガッスマシンの操縦士でミラ星人、カイラガーチームのチーフ、キーツ同様の超能力者である。キーツ同様漠然とした予感で宇宙に漂うガルベストンの不吉な計画を察知し、化粧のノリが悪いことで加賀に安芸の危機を伝える。ラガーチームの3人の女性の中では最年長らしく、彼女らにとっては頼れる女性である。キーツとは当初から彼の恋人のような様子で登場する。 先史惑星に棲息する3億年前の地球の肺魚に似た原始生物。両手両足と頑丈な骨格を持ち、陸上に上陸して肺で呼吸するが、体が重すぎるため大部分を水中で過ごしている。加賀らにガルベストン潜水艦の位置を教えた。 ローチャーが伊勢を誘い出した海岸の近くに海中に潜航させた小型潜水艇。ガルベストン艦から発進し、カイラガーを待ちぶせて苦戦させた。潜水艇ではあるが、海中での運動能力、戦闘能力はラガーマシンに劣っている。この艦が行動したことで肺魚たちが棲家を追われた。 ■今週のバトルアタッカー(1分10秒)
ローチャー隊のバトルアタッカーはやや不恰好な樽型の胴体にミサイルや各種の武装を搭載しているが、総体的に見た感じではバトルアタッカーと言うより以前のバトルマシンに近いルックスと性能の機体である。アタッカーというほどには動きも良くなく、また、鎌を除く武器類もこれはバトルマシンである。特筆すべきはフィールド防御を消耗させるエネルギー球の装備だが、やはり全般的に低性能は覆いがたく、海中で対戦したダイラガーに敗れ、ラガーソードの露と消えた。 | ||||||||
MUDDY WALKERS◇