◇MUDDY WALKERS
機甲艦隊ダイラガーXV(1982) 各話レビュー | ||||
■第30話「地球非常事態」 | ||||
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■あらすじ | ||||
これまでの戦いで傷ついたラガーガードと連合艦隊、損害状況を報告するアシモフに長官若狭は前線基地攻略後の支援艦隊編成を指示する。その頃、ガルベストン、デュカス艦隊が太陽系に侵入し、地球の絶対防衛ラインを攻撃しようとしていた。 | ||||
■見どころ | ||||
トンデモ司令官ルチアーノ編第6弾、冒頭は破壊された宇宙要塞の場面、雷鳴と思しき閃光の中、要塞の徹底した破壊の様子が映し出される。めくれ上がった側板、漂うデブリ、突き刺さった戦艦のノズルらしき残骸、そのすぐ横を行軍していくガルベストン艦隊の艦影が映し出される。「これが例の宇宙要塞か」、旗艦の艦橋では指揮官らしきがっちりした顎の男が感慨深げに窓外を眺める。「もうすぐ地球もあの要塞と同じ運命になるのだ」、彼らはガルベストンの地球攻撃艦隊である。
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■キャラクター紹介 | ||||
ガルベストン地球攻撃軍の司令(タカ)、地球攻略軍は最初グラモンが任命され、後にラフィットが続いたが、両者とも戦死したため司令官に任命された。おそらくルチアーノが本国から連れてきた子飼いの部下の一人。宇宙要塞を抜き、火星を通過して地球に攻め込むが、その攻撃は激しかったものの軍事的効果は絶無で、良く言って地球へのテロ攻撃と言って差し支えないものだった。また、攻撃隊に爆弾投下は命じたものの、軍事目標の指定を全くしなかったことも、攻撃が地球の軍事力を破壊することではなく、ガルベストンへの恐怖心を煽るための地球市民へのテロ行為だったことの証拠となる。31話でもその趣旨の発言をしているので、おそらく前線司令部の作戦方針がラフィット戦死あたりから変わったものと思われる。地球攻撃から帰還の途中、ルチアーノの命令に違背して猪突し、伊達の連合艦隊に戦いを挑んで戦死する。地球攻撃に対する連合艦隊乗員の反応を読み違えたのが彼の敗因であった。 メガロポリスに住む地球市民の少年、親にダイラガーではなく地球戦艦のラジコンモデルを買ってもらい公園で遊んでいた。デュカス艦隊の襲撃に集結した地球艦隊の勇姿を見て感激する。どうもダイラガーの存在は地球市民にはあまり知られていないらしい。 | ||||
■今週のバトルマシン(0分) | ||||
今回はバトルマシンは登場するがダイラガーとは戦わなかったので、ダイラガーランサー・ビーム返しをご紹介したい。ダイラガーの手裏剣技であるショットアローを二つ繋いだダイラガーランサーは槍状の武器で比較的良く使われるが、このランサーを回転させて防御武器として用いるのがこのビーム返しである。いくらダイラガーが全長60メートルの巨大ロボでもその全長の三分の二ほどの槍を回転させて、その回転速度が光速を超えるということは無いはずだが、この回転防御は多くの場合ビームを弾いている。便利な技だと思うが、なぜか一、二度使われただけで以降は使われなくなった。 ビーム返しよりも、もっとものすごいのがこのダイラガー・タイフーンである。ダイラガーの右肩と左肩に合体するクロイツマシンと陸奥マシンは高性能なヘリコプターだが、その二枚のローターは回転カッターであるダイラガー・キルダーやスピンカッター(キルダーとの違い分からない)、二つ合わせてダイラガー最強の武器「ダイラガーソード」になるなど同機でいちばん役に立つパーツだが、その驚異的テクノロジーとパワーは時に自然災害を引き起こすことができる。ダイラガー・タイフーンはクロイツマシンと陸奥マシンの二台のローターを回転させることで引き起こされる台風で、その威力は1個艦隊を吹き飛ばし、小型艦なら制御不能にするほどの威力を持つ。実際にやるならおそらく水爆数十個分ほどのエネルギーが必要なはずだが、加減できるようであり、バトルマシンに対して用いられた時にはマシンを吹き飛ばす程度で済んだ。用いられたのはエルドラ星だが、もしこれを東京都で用いたなら一発で都心部全域を更地にできるくらいの威力だとは言っておきたい。これもビーム返し同様、使われたのは一、二回程度のはずである。 | ||||
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