◇MUDDY WALKERS
機甲艦隊ダイラガーXV(1982) 各話レビュー | ||||||
■第23話「惑星K奪還作戦」 | ||||||
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■あらすじ | ||||||
宇宙要塞から三惑星連合艦隊が出撃し、ドレイク艦隊がそれを迎え撃つ。一方、惑星Kでは連合艦隊と呼応した戦艦ラガーガードが態勢を立て直し、奪回作戦を行おうとしていた。連合艦隊に圧倒されたドレイクはガルベストンの過去、現在、未来を見る。 | ||||||
■見どころ | ||||||
最初から三惑星連合艦隊とドレイク艦隊の激突である。優勢な敵軍に対し、前線司令部のルチアーノに忌避されたドレイクに基地からの増援はなく、戦うのは彼の艦隊のみである。自軍に数倍する敵と対峙したドレイクは麾下の全艦に訓示する。
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■キャラクター紹介 | ||||||
三惑星連合艦隊の指揮官である伊達(タカ)にとって、23話の戦いは彼の部下であったケール、ネグレ、萩の復仇戦でもある(萩以外は全てドレイクに戦死させられた)。宿敵を屠った彼は惑星Kに向かい、ラガーガードと共同してラフィット艦隊を撃退する。が、それは前線基地までの彼の長い戦いのほんの始まりにすぎなかった。連合艦隊の司令官として新たに前線基地司令官となったルチアーノの送る艦隊を次々と破り、基地に迫る伊達だが、戦いの最中、彼の艦隊も徐々に失われていく。32話でラガーチームを救うため、宿敵ルチアーノと刺し違える形で戦死するが、「ガルベストンの悪名は宇宙に轟いているようだな(エルドラ星)」、「これは命令である(滅茶苦茶な内容が多い)!」、「沈んだ戦艦は精神力で補う!」など、アシモフと並ぶ銀河警備軍タカ派の二大巨頭の一人として(彼の無謀な戦法で殺された銀河警備軍将兵は数知れない)、その敢闘精神と、数々の迷言、名言を残した彼の戦いざまはラガーチームに強い影響を与えた。 | ||||||
■今週のバトルマシン(マシンG:対戦せず、マシンH:2分10秒) | ||||||
ドレイク艦隊の8番目のマシンであるマシンGは同艦隊最後のマシンである。ガルベストンは艦隊戦には火力重視のマシンを投入するという戦術ドクトリンがあるが、このマシンもその文法に倣っており、艦隊陣形を自在に飛び回る機動性と火力で地球艦隊に対抗した。マシンGは2本の腕と2本の足を持ち、従来機よりも高機動力が与えられている。しかし、戦力差はいかんともしがたく、被弾して能力が落ちたところを地球艦隊の集中砲火を浴びて撃墜される。無人スナイパーに撃破されたマシンCと並び、艦隊に撃破された2機目のバトルマシン。
ラフィット艦隊のバトルマシン第8号であるマシンHはやはり従来機と異なるユニークな機能を持つバトルマシンである。搭乗員もバトルマシンの乗員は通常3名だが、マシンHは6名の乗員で操縦されている。主脚を含む5本の足と上下体を分離する構造は同隊7号機に酷似しているが、下胴体に籠状に配置された足でジャンプする運動はラッカル隊2号機の特徴である。おそらくルチアーノが持参した本星開発の機体の1機。メインの武器は上胴体に仰々しく設置された発射装置による大型の吹き矢で、これは頑丈なラガーマシンのボディを切り裂く貫通力がある。しかし、炸薬などは仕込まれておらず、接触しても爆発することはない。加えて肩のマジックハンドは機体の全長の数倍まで伸び、ラガーソードの間合いに踏み込ませない。あと、標準的な武装として胸にビーム砲が搭載されているが、威力は大きくないようである。特異な武器とピョンピョン跳ねるジャンプ運動でダイラガーを苦しめたが、最後は自分で放った吹き矢にコクピットを貫かれて撃破された。ラガーソード以外で止めを刺された最初のマシンであり、スピーチ機能が搭載されている。
「来い、地球!」
(明らかに外部放送を意識した発言である)
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