◇MUDDY WALKERS
■プラトーン PLATOON
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スト−リ−
1967年、カンボジア国境近くのベトナム。大学を中退して軍に志願したクリス・テイラー(チャーリー・シーン)は、いきなり最前線の戦闘小隊に配属される。第二次世界大戦で英雄となった祖父のように、戦功を立てて国のために尽くしたい思いで入隊したクリスだが、敵に遭遇することはほとんどなく、先輩たちにこき使われて、ジャングルの中を行軍したり、穴を掘ったりする毎日…。ある日、小隊は待ち伏せを決行、そこでクリスは恐ろしい戦場の現実に直面する。また、やがて小隊の中に、バーンズ曹長(トム・ベレンジャー)とエリアス軍曹(ウィレム・デフォー)との対立があることが、明らかになってくる。ブービートラップなどで3人の兵士を失ったことで、恐怖と怒りに駆られた隊員たちは、ヴェトコンを匿っていたとして、村人たちを虐殺しようとするが…。 | ||
レビュー フランシス・コッポラ『地獄の黙示録』、スタンリー・キューブリック『フルメタル・ジャケット』と並ぶヴェトナム戦争映画の代表的な作品だが、この二つとは、スタンスが全然違う。この二つは大物監督の超大作であり、ヴェトナム戦争を描きつつも、むしろテーマは「人間の狂気」そのものである。『プラトーン』はそうではない。狂気の面でも、映像美の面でも、前出の2つとは見劣りがするかもしれない。この映画は、ただ、経験したことをありのままに描いたものだ。だからこそ、低予算映画でありながら、人々にインパクトを与えることができた。 | ||
MUDDY WALKERS◇