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An another tale of Z

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機動戦士Zガンダム第2話「旅立ち」 脚本:鈴木裕美子

あらすじ
 グリーンノアに侵入したクワトロ率いるリック・ディアスは守備するティターンズのモビルスーツ隊と砲火を交える。しかし、旧式のGMでは新鋭機ディアスとクワトロの手練に歯が立たない。一方、ジェリド機が墜落したことで警察署を逃走する機会を得たカミーユ少年はエマの制止を振り切って格納庫に保管されていたマークIIに乗り込む。カミーユとマークIIを連れてグリーンノアを脱出したクワトロに、本性を剥き出したティターンズのジェリド中尉のハイザックが迫る。

Aパート:コロニー内でのクワトロとGMの戦闘
Bパート:カミーユのマークII搭乗と脱出

 前半のモビルスーツ戦だけども、何とも面白くない。すでに旧式機GMとゲリラにしてはゴージャスな装備のクワトロ率いるリック・ディアスの戦いは射的場の的を撃つようなもので退屈。市街地が戦場になるのもいつものパターンだが、逃げるファの母親の台詞でティターンズ基地を作る際に住民と一悶着あったらしいことが想像できる。

「即戦力」の粗暴者集団ティターンズ
 断片的な台詞によると、この部隊は「ジオン残党狩りのために」、「地球連邦軍からは独立して」、「即戦力」になりうる隊員を「地球生まれ」から集めた部隊だと明らかになる。そして、「エウーゴ」というのは「ジオンのマネをして」宇宙居住者中心に成立したどうも軍事組織らしいと分かることになる。「即戦力」という言葉がやたら強調されるが、実際は粗暴者の集団であることは正論を言ったブライト暴行シーンで分かるようになっている。

カオルのひとこと:リック・ディアスは相当強そうです。それなら今更無理してガンダムを強奪しなくても良さそうなものです。ガンダムの設計者でカミーユの父も「あんなもの、もうやってしまってもいいでしょう」などと言っています。タイトルになっている「Zガンダム」とやらを隠し持っているのでしょうか。

 ティターンズに反感を持つカミーユはガンダムを奪ってクワトロに従うが、一見不自然なこの行動は第1話の「ハイスクールの学生がエウーゴを知らないわけないだろう」という台詞で説明されている。さながらソマリア沖の海賊のように、武装テロ組織エウーゴは宇宙居住者の少年少女の憧れだったのだろう。そういうわけで、カミーユの脱走には字面から想像されるほどの違和感はない。こうしてカミーユ少年は平穏な日常から非日常を手にすることになるのである。

カオルのひとこと:カミーユはガンダムを盗んでどうするのかと思えば、取り調べをした警官を踏みつぶそうとしたのでした。そんな様子をみて「敵じゃない」というクワトロはともかく、「アムロの再来」というブライトの言葉は、カミーユの言動にドン引きしている視聴者には響くものがありません。

「わるもの」=ジオンの機体、の混乱
民間人のいるコロニーを離れたティターンズは仮面を脱ぎ捨て、かつてのジオンの機体であるザクでカミーユらを追撃する。さながら太平洋戦争でグラマン戦闘機を用いていた米軍がいきなりメッサーシュミット戦闘機を使うようなもので、視聴者としては混乱するが、予告編に出てきたモビルスーツも一つ目のため、このジオンまがいの兵器が以降の主人公の敵の標準フォーマットになっていくようである。
 ティターンズとエウーゴの初の戦いは、「即戦力」という割には規律に欠け、戦い方も柔軟性に欠けるティターンズに対し、臨機応変に判断をしていくエウーゴ戦士たちの戦いぶりが強調されている。コロニーの損傷や人命にも配慮するなどといった行動に「いいもの」らしさを出しているが、ある意味、制作者富野由悠季の仕事観、組織観が出ている描写である。
(レビュー:小林昭人)

カオルのひとこと:精鋭部隊らしからぬ傍若無人なティターンズの様子を見るとカミーユでなくとも嫌いになりそうですが、自己主張と暴力の応酬といった人間模様にくらべて、出て来るメカがいかにも地味です。主役機らしいガンダムもヘボそうですし、これで戦闘シーンに見せ場を作るのは至難の業ではないでしょうか。二話費やしてようやく主人公がガンダムに乗りましたが、この様子では、しばらくはガンダム十八番の「人間ドラマ」がストーリーのメインになりそうです。

評点
★★★ やや冗長(小林)
★★★ 描写で物語るのに無理が出て来て冗長に(飛田)


関連レビュー「ZZ第2話 シャングリラの少年」脚本:鈴木裕美子

あらすじ
 生活苦のため学校をサボってジャンク屋稼業に精を出す少年ジュドーは流れ着いたヤザン大尉のカプセルを拾い、彼にそそのかされてガンダム奪取計画を実行する。一方、最後の戦いで傷ついた戦艦アーガマは修理のためジュドーらのいるコロニー「シャングリラ」に入港する。港でガンダムを奪うためファを人質に取ってモビルスーツの明け渡しを迫るジュドーだが、ヤザンの暴走によりモビルスーツ同士の戦いに巻き込まれていく。

Aパート:ジュドーのヤザン救出、アーガマ入港
Bパート:ジュドーらのアーガマ潜入、ヤザンとの戦い

コメント
 前作とは打って変わったワルガキ集団と前よりもワイルドになった漂流者ヤザンが登場し、スローガンである「明るいガンダム」を表現しようとしているが、その割に話が暴力的で人が負傷しすぎる所が吹っ切れていないところである。走行中のトラックから突き落とされる運転手、突き破られるコロニー、殴られて重傷を負うサエグサ、壊されるプチモビ、そしてワルガキどもが炸裂させる爆弾などは見ていても笑えず、オーバーアクションのブライトも今一歩乗れていない。ジュドーがニュータイプらしいことを示唆する場面はあるが、だからどうなのというのが偽らざる感想。(レビュー:小林昭人)

評点
 キャラは明るいが話が暴力的で血生臭すぎる、制作者の常識を疑いたくなる分裂症的作風がいただけない。


関連レビュー「ガンダムAGE第2 話 AGEの力」脚本:日野晃博

あらすじ
 UE軍団の攻撃で崩壊に瀕したコロニー「ノーラ」、救難艇が足りないため基地司令ブルーザーは入港している戦艦ディーバにコロニーコアを牽引して脱出するよう指令する。

Aパート:ノーラ脱出作戦、ユリン登場
Bパート:戦艦ディーバ出港、AGEシステム発動

コメント
 冒頭の場面だが、「救難艇が足りない」というのは「タイタニックか」と、宇宙時代にあっちゃならん話だろうと思いつつ続きを見る。その後はたぶん戦艦ディーバより遥かに大きいだろう「コロニーコア」を「牽引して脱出」という、「もうめちゃくちゃだな」と思いつつ放送開始5分で眠気が、この緊迫感のなさは何だろうと、絵だけのせいではないだろうと思いつつ首を傾げる。なお、BGMは相変わらず合ってない。あと、コロニーの自動車はどうも右ハンドルらしい。ガンダムは伝統的に左なんだが。そうこうしているうちにグルーテック中佐により戦艦ディーバがジャックされる。ジャックの衝撃よりもグルーテックにビビビとやられるディーバ艦長の小悪党ぶりと、ディーバを見て「これかっこええ」というディゲには「お前、目が悪いんじゃないのか」と言いたくなる。で、衝撃のAGEビルダーの登場となる。「ドッズライフル」とか、「だせえ」と思いつつ、敵を目前にガチャガチャ武器作りするのは「泥縄」って言わないかと思い、体がむず痒くなった所で続き。次回はいよいよ審判を下さねばなるまい。
 何を見せられても、どんなデタラメな作品でも好意的な評価をしてあげるという、一部では「仏の小林」と呼ばれているこの私だが、話それ自体は一話二話は睡魔との戦いだが、実はエンディングの「君の中の英雄」は悪くない。今のところ、この作品で最良の部分である。(レビュー:小林昭人)

評点
★★  まあ、ネット配信は誉めてやるから、実力的には★一つ。


関連レビュー
「宇宙戦艦ヤマト2199第2 話 我が赴くは星の海原」
脚本:出渕裕

あらすじ(人類滅亡まで365日)
 古代らが見た赤錆びた戦艦は朽ちた主砲を旋回させ、上空のガミラス空母を倒す。国連宇宙軍ではヤマト乗員が選抜され、古代らは新造された宇宙戦艦ヤマトに乗り組む。しかし、その頃すでにガミラスの大型ミサイルが地球に迫っていた。

Aパート:大和上空の空中戦、スターシャのメッセージ
Bパート:山本玲登場、ヤマト発進

コメント
 何だか以前の話をそのままダイジェストしたようなやっつけ仕事の話である。実は前作の2話と3話のダイジェストで、前作2話にあった戦艦大和のエピソードが省かれている。そのかわり、戦死した上級士官に代わって2階級特進で戦術長に任命された古代の葛藤が描かれるが、島同様最下位の三尉でしかない古代がなぜ上官の加藤(二尉)や同期生で戦艦キリシマにも乗り組んでいた平田(一尉)を差し置いて戦術家のチーフになれるのかが不思議である。そして、古代以上に念入りに描かれているのが加藤の前に正座する赤瞳白髪のクールビューティー山本、すでに主計科への配属が決まっており、彼女は加藤に不服そうである。彼らはパレードもなしに艦に乗り組み、そこにはるばる冥王星から飛来したミサイルがやってくる。
 本当はエキサイティングな話のはずが、2199になると始まって五分で眠気がというのは、やはり脚本や構成に問題があると感じる。この場所では視聴者は見る影もなく打ちのめされた地球が見たいのであり、計り知れないほど強大なガミラスの恐怖であり、別に若年すぎる古代の躊躇や引退寸前の徳川が家族に止められる話を見たいのではない。徳川については、あと1年で地球が滅びるというのに、定年も何もあるのだろうか。宇宙戦艦ヤマトという話の中には元々日常性というものはないのであり、2199のスタッフが話を曲げてまでしてなぜそういう要素を作品に求めるのか理解に苦しむ。
 1話で古代らが回収したカプセルは同時に波動エンジンを完成させる波動コアであった。波動エンジンはこれがないと始動できないのであり、エンジン自体はさらに以前に飛来した別のイスカンダル人の手によって完成していたというのが2199の説明だが、これはこれで有りとしても、この話は別のところで退屈で、破綻と穴が大きすぎる。
(レビュー:小林昭人)

カオルのひとこと:この宇宙戦艦ヤマトは、別に過去に沈んだ戦艦ヤマトと関係ないようだ。坊主の加藤はともかく、ヤマトの女性ファンに大人気だった山本を女性キャラにしてしまうとは…。

評点
★★ 地球人もこれだけ戦えるのなら、イスカンダルに行く必要はないのでは?(小林)
★★ 放射能汚染の話がないのはなぜ? という疑問がムクムクと。(飛田)


関連レビュー
「Gのレコンギスタ第2話 Gセルフ、起動!」

あらすじ
 地球に戻ったベルリたちは学園に戻り、捕獲したGセルフは学校の倉庫に隠される。再び宇宙海賊が学園を襲い、ベルリはアイーダと邂逅する。

Aパート:セントフラワー学園、宇宙海賊襲撃
Bパート:ベルリとアイーダ、Gセルフ起動

コメント
 説明不足のままなだれ込むレコンギスタ第2話、今の所印象的なのはどこでも乱入するセントフラワー学園のチアガールたちと「クンダラ」という言葉がやはり被差別民を表す言葉で、現在は差別は解消されているらしい(同じ学園に就学している)ということである。で、宇宙海賊の襲撃があり、また発狂するマンディ(ムササビ少女)、次はガンダム再起動だろうと思ったが、ロボットラクダに乗ったベルリはガンダムではなく先に捕らえた海賊少女を救出に向かう。なお、例によってキャピタルの軍隊はできたばかりで組織が固まっていないらしい。一応ラストでガンダムは起動する。
 いや、このパターン化はちょっとという感じで、実年齢では私の父親より少し年下なくらいの富野監督だが、この年齢だと好色だった以前の欲望は影を潜め、動脈硬化とか認知症とか脳障害とか色々出てくる年齢である。そもそも彼の作品はゼータの時代からひどいパターン化があったことは筆者も以前のレビューで指摘している。どうも考えることも面倒そうだというのはいかにもカッコ悪いGセルフやモビルスーツの造形にモロに出ている。とにかくこの作品、人物造形設定その他色々にこだわりがなさすぎるのである。
 あと、主人公の属するキャピタルはスコード教という宗教の支配する宗教国家のようだが、この人物の宗教解釈に色々問題があることは、宗教は筆者の管轄ではないが、モノホンの宗教家が見れば一発で分かる話でもある。正直な話、こういう作品を作られてしまうと、過去に富野喜幸氏を激しく非難した筆者の言動はそれでも少し手緩かったと反省している。 (レビュー:小林昭人)

Gセルフ:ヘルメスの薔薇の設計図を元にベルリの故郷トワサンガで建造されたガンダムタイプのモビルスーツ。月から地球まで50万キロほどを無補給で飛行でき、エージェントのラライヤをキャピタル・テリトリーに運んだ。地球降下の途中でキャピタル・ガードに捕捉されラライヤは拘束、放棄された機体はアメリア軍のアイーダによって捕獲され、一時彼女の愛機となったが、後にこれも拿捕されてベルリの機体になる。建造者がレイハントン家の関係者であったことから、正式な搭乗者としてレイハントン家の人間を識別する「レイハントン・コード」が内蔵されている。その性能は極めて高く、バックパックの交換で多目的に使用でき、最終形態のパーフェクト・パック装着形態は全モビルスーツ中最強の実力を誇る。

評点
 前話の焼き直しはくどい上にウンザリ。


その他のZレビュー
「機動戦士Zガンダム回顧録」 Z第2話レビュー
「パラレルユニヴァース」 Z第2話レビュー


関連リンク
An another tale of Z 第2話紹介
An another tale of Z 第2話「運命の二人」(本編)

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