◇MUDDY WALKERS
■御法度 TABOO
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スト−リ−
幕末の京都。「局中御法度」「軍中御法度」という厳しい規律によって、鉄の結束を誇っている新撰組に二人の剣士が入隊してきた。一人は下級武士の田代彪蔵。そしてもう一人は美少年剣士、加納惣三郎だった。二人は多くの志願者の中で、剣の腕が群を抜いていたのだ。入隊を許された田代は、同じく隊士となった加納に「なぜ新撰組に入ったのか」と聞くが、惣三郎はほほえむばかりだった。田代はこの時から、次第に惣三郎に惹かれていく。 | ||
レビュー
この映画を形容する言葉は数多くあるだろうが、私なりにいうなら「結局犯人を読者に教えないので、自分で推理するしかない推理小説」のようなものだ。だから見終わって「ワケわからん、つまらん、意味なし」で終わる人と、「え? え? どういうこと? もう一回見直してみよう…」という人が出てくるのも、よくわかる。感想が「つまらん、退屈だ」にしても「何度も見たくなる奥の深い映画です」にしても、これは映画に対する評価ではなく、鑑賞者の生き方の反映といってもよいだろう。受動的か能動的か。受けか攻めか。土方歳三が、加納惣三郎と田代を道場で対戦させて、その戦い方を見て二人の「関係」を見極めようとしたが、もしかしたら、大島渚監督の意図も、そんなところにあったのかもしれない。 | ||
MUDDY WALKERS◇