◇MUDDY WALKERS
■ドリームガールズ DREAMGIRLS
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スト−リ−歌が大好きなエフィー(ジェニファー・ハドソン)、ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)、ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)の仲良し3人組は、ドリームメッツというグループを作って、ニューヨークのアポロシアターで開かれるコンテストに出場する。コンテストの勝者は、1週間この劇場でライブができるというのだ。観客の圧倒的な支持を得た3人だったが、ちょっとした裏取引があり、惜しくも優勝を逃してしまう。そんな彼女たちの才能に目を付けたのが、野心的なマネージャー、カーティス(ジェイミー・フォックス)。彼は強引なやり方で、ドリームメッツを、スーパースターであるジミー・アーリー(エディ・マーフィー)のバックコーラスとしてデビューさせることに成功するす。全国ツアーについていくことになった3人は、いよいよ夢の舞台に立つことに。やがて、スターであることをいいことにワガママ放題のジミーに愛想をつかしたカーティスは、ジミーを切って、ドリームメッツを「ザ・ドリームズ」という名前にして独立させる。喜びにわく3人だったが、カーティスはラジオからテレビへと移っていく時代の流れを見据えて、リードボーカルを、歌唱力のあるエフィーから、美人でチャーミングなディーナに交代させることを決断。そして、全米トップを目指すために、ブラックミュージックの魂ともいえるソウルを捨て、白人に受けるポップミュージックへの転向を図っていくのだった。そんなカーティスの強引なやり方にエフィーは傷つき、ディーナも疑問を抱くようになる。華やかなショウ・ビジネスの花道を歩み始めた「ザ・ドリームズ」にはやがて悲しい別れがやってくるのだった…。 | ||
レビュー 1981年にニューヨークのブロードウェイで上演され、大ヒットとなったミュージカル「ドリームガールズ」が、世界の歌姫、ビヨンセをはじめ、ハリウッドが誇る豪華キャストによってスクリーンによみがえった。舞台となるのは、1960年代から70年代のアメリカ。この時代といえば、ソウルやR&Bをベースにしたブラックミュージック、モータウン・サウンドの全盛期。そして、モータウン・サウンドを盛り上げた立役者といえば、モータウン・レコードの創始者ベリー・ゴーディ・ジュニア、そしてビートルズと人気を二分したといわれる黒人3人組のコーラスグループ「シュープリームス」だ。映画『ドリームガールズ』は、彼らをモデルに、音楽業界でも根強かった人種差別を乗り越えて成功をつかんでいく姿、そして成功の後にやってくる悲しい挫折と再生を描くサクセスストーリーである。 | ||
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