◇MUDDY WALKERS
■今そこにある危機 Clear and Present Danger
| ||
スト−リ−ベネット大統領(ドナルド・モファット)の親しい友人一家が船内で惨殺されるという事件が発生。逮捕された容疑者はコロンビアの麻薬組織の人間だった。麻薬撲滅を公約に掲げる大統領は「麻薬カルテルこそアメリカにとって“今そこにある危機”だとして、ただちに対処するよう命じる。CIA情報分析官のジャック・ライアン(ハリソン・フォード)はガンを患ったグーリア提督の依頼でCIA副長官代行を引き受け、予算編成をしている議会(※アメリカでは、予算編成は政府ではなく議会が行う)に対して、麻薬カルテル撲滅のために行うのはコロンビア政府への資金援助であって軍隊の派遣ではないことを証言する。しかし大統領補佐官(ハリス・ユーリン)はCIA作戦担当副長官のリター(ヘンリー・ツェーニー)に命じて、密かに軍隊派遣の準備を進めていた。リターは潜入している諜報員クラーク(ウィレム・デフォー)に秘密作戦の指揮を要請。ジャック・ライアンの知らないところで、陰謀が進行していた…。 | ||
レビュー ジャック・ライアンシリーズ第三作で、前作に引き続き、ジャック・ライアンをハリソン・フォードが演じる。前作「パトリオット・ゲーム」ではジャック・ライアン自身が危機的状況に巻き込まれる中でCIAという組織を動かしていったが、今回はむしろ大統領がいう「今そこにある危機」から距離を置いた立ち位置から、徐々にその危機に関わらざるを得なくなってゆくという流れがあり、非常に登場人物、関わる組織が多く複雑なストーリーながら、割にすんなり入っていくことが出来た。恐らく原作はもっと複雑な話なのだろうと思うが、映画としてよく再構成されていると思う。 | ||
MUDDY WALKERS◇