◇MUDDY WALKERS
機甲艦隊ダイラガーXV(1982) 各話レビュー | ||||||
■第14話「反撃、地球艦隊」 | ||||||
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■あらすじ | ||||||
修復を終え第5惑星を離れようとしていたラガーガードに謎の彗星が接近し、艦長アシモフは出航を延期する。その時、地球では萩支援艦隊が編成され、ラガーガード救援に急いでいた。テレスは艦隊とラガーガードとの合流を防ぐべく、ドレイクに迎撃を指令する。 | ||||||
■見どころ | ||||||
前話では互いに矛を収めたラガーガードとガルベストンだが、それだけで地球とガルベストンの紛争が終わったわけではない。テレスの措置に不満なラフィットは彗星に偽装した偵察機動艦を駆り、発進しようとしていたラガーガードを惑星に足止めする。ラフィットの独断専行に怒るテレスにラフィットはラガーガードが修理のみの約束に反し、まだ惑星に居座っていることを報告する。が、テレスはそんなヤラセに騙されるような司令官ではなかった。居座らせたのはお前ではないか、報告に白い目を向け、テレスはラフィットに帰還を厳命する。そこに地球から大艦隊接近の報告が入る。第5惑星は可住惑星としては無価値だが、基地を作られるなら話は別だ。「ドレイク、奴らを合流させるな、力を増せば簡単に引き下がらなくなる」、地球の銀河進出を阻止するため、テレスはドレイクに出撃を命じる。
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■キャラクター紹介 | ||||||
ガルベストン惑星探査隊ラフィット隊の隊長で肥満体の人物、当初は隠れタカ派として登場したが、盟友バラタリアの死後は本国の後ろ盾を受けてドレイクの後任の惑星探査隊長に就任し、タカ派の本性を露わにする。精神分析の手本になりそうな複雑な性格で、怒りっぽいが伊勢などに見せたように計算高いところもあり、また、偽装彗星など子どもっぽい挑発でテレスの失笑を買うなど、多重人格者的な所のある隊長である。このラフィットの特異人格がバラタリア事件からテレス解任、ルチアーノ体制までの地球との関係悪化に影響するので、そういう意味ではかなりの重要キャラである。 | ||||||
■今週のバトルマシン(マシンC:不戦敗、マシンD:2分10秒) | ||||||
ドレイク隊のバトルマシン第7号、13話でラフィット隊の機体として登場した機体と同型だが、同隊には宇宙要塞攻撃用にマシンAが装備されており、この機体はダイラガーに撃破されなかったので機種更新の理由は不明である。萩艦隊の無人スナイパーの攻撃を受け、発進前に被弾して撃破されるというバトルマシンの風上にも置けないやられ方をした。 | ||||||
ラフィット隊の3番目のマシンであるマシンDは同隊の2番目のマシンであったマシンCとのバーターでドレイク隊から譲り受けられたマシンであり、おそらく戦闘経験豊富な同隊の開発である。ガルベストンは艦隊戦では火力系のバトルマシンを用いるが、マシンBは格闘系である。2本の腕に3本足は一見土建系マシンに見えるが、実は斬新なバトルマシン「ゲド」の流れを汲む本格的バトルマシンである。工作系マシンの長所である180度回転機能に加え、ゲド系の特徴である多関節の長い腕と土木マシン譲りの鉄拳ハンマーの打撃力はダイラガーを全く寄せ付けなかった。また、ゲド直系の強力ビームは一撃でダイラガーの右腕を吹き飛ばし、安芸に再合体を余儀なくさせるほどの威力を持つ。さらに6連装の対空ミサイルがあり、装甲もたいがいのバトルマシンには通用したダイラガーキルダーを跳ね返すなど、2分近くに渡り、ダイラガー相手に小気味良い戦いぶりを見せつけたが、反撃に転じたダイラガーの斬撃を受け、ラガーソードの露と消えた。 | ||||||
■戦術ミサイルの系譜 | ||||||
ダイラガーの戦いでは両軍とも大型の誘導ミサイルを開発して実戦に投入している。戦艦、バトルマシンの防御はフィールド防御のため、そのフィールドの薄い部分を探し出して命中することを目的とした兵器である。しかし、戦艦クラスの撃沈例は両軍とも少ない。 地球艦隊・萩艦隊に搭載された新型の誘導ミサイル。一見ただの大型ミサイルだが、バトルマシン撃破の実績もある通り、どうも敵の防御の脆弱な部分をコンピュータで探しだして着弾するマイコンミサイルのようである。後に改良型「ピラニアー」がアシモフ艦隊に配備される。また、同兵器の性能はガルベストンも注目しており、最終話付近ではさらに進歩した「スペース・インパルス」がガルベストン側によって使用され、対艦戦に多大な威力を発揮した。これは鹵獲した地球側のスナイパーを解析して作られた兵器だと思われる。 アシモフの第2連合艦隊が基地に敷設した誘導ミサイル。無人スナイパーの改良型だが地上発射が可能であり、ゼロ発進から大気圏外の敵を捕捉して撃破できる。その加速能力と命中精度は戦闘機以上であり、基地防衛の切り札である。 地球の無人スナイパー、ピラニアーを鹵獲したガルベストンが開発した誘導ミサイル。地球ミサイルとの違いはステルス機能を持つことで、基地からあらかじめ設定された宙域に移動し、そこで敵艦隊を待ち受けて攻撃するなどトリッキーな攻撃が可能である。発射源も分からず、レーダーでも捉えられないため、この攻撃を受けたアシモフ艦隊では「姿なき超兵器」と呼んでいた。 | ||||||
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