MUDDY WALKERS 

An another tale of Z

 ATZ用語集

 ち

地球連邦

 本作における地球連邦は、地球全土および月のラグランジュポイントに設営された「サイド」と呼ばれるスペースコロニー群にまたがる統一国家である。首都はニューヨーク。度重なる戦乱で疲弊した諸国家が、戦争を放棄し恒久的な平和を目指すため、旧国際連合の理念を継承して全人類の統一体としての政府の設立に動き、「宇宙世紀」と改暦して発足したものである。初代大統領はオライオン・パックス。議会は二院制で、議員は選挙によって選出される。主だった政府機構は旧国際連合跡地に建設された連邦ビル内に拠点を置いている。7つの各「サイド」には自治政府が設立され、地球本土の各地区とともに強大な連邦体を形成していたが、0079年にサイド3のジオン公国が独立を求めて始めた一年戦争を機に、各コロニーに主権国家が勃興。統一国家としての体制が崩れつつある。しかし依然として地球圏全域に強力な警察権を保持しており、主立ったサイドには地球連邦軍が駐留し治安維持を図っている。

地球連邦議会

 大西洋に面する地球連邦の首都ダカールにある一院制の連邦議会。議員の資格には特に制限が無いらしく、腐敗した資本家や政治家の他、ブレックス・フォーラやジャミトフ・ハイマンのような軍人も議員資格を持っている。ガンダムシリーズでは大統領や首相は最後まで登場しなかったので、これはどうも中国の全人代に似た万能の機関のようであり、三権分立がガンダム世界では否定されていることが分かるものになっている。(小林)

地球連邦政府

 ガンダム諸作品では最初の作品を除いて「腐敗している」という描写がなされることの多い、多くは主人公の属する正義サイドの超大国。Zガンダム以外、その議会や政府機構が描写された例はないが、作品ごとに首都がセネガルの首都ダカールであったり、チベットの首都ラマであったりと一定していない。実は79年の作品はどうも社会主義国が人類を統一した後の世界で、地球連邦はソビエト連邦が世界連邦化したものと見るのがいちばん妥当な解釈だが、シリーズ継続中に制作者が模範としたソ連が崩壊したために、作中でも矛盾や無理が生じている。もちろん、79年作品当時でも地球連邦の首都を「モスクワ」と書くことはできなかったことは疑いないが、ファーストガンダムの反攻作戦はロシアを中心に行われている。連邦=ソ連説は筆者は支持しているが、作品では採用していない。(小林)

痴話ゲンカ

(1)恋人同士の戯れ言やふざけ合いが高じて発生するケンカのこと。第三者からみれば他愛のない、くだらない言い争いであることが多々ある。
(2)Ζガンダムの演出法の一つ。些細な出来事やちょっとした意見の食い違いから、主人公のカミーユ・ビダンが周辺の女性たちと繰り広げる言い争いによって、1話の約半分の時間を費やし、アイデア不足をカバーしつつ深い話をしているものと視聴者に錯覚を与える演出のこと。これによって一部のオタクからカリスマ視されるようになった富野監督だが、残念ながらその他大勢の心あるファンはこのギスギスした会話に耐えられずガンダムから離れていったものと推測される。

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